2017年9月12日
山田錦の代表的な産地である兵庫県加東市に和醸和楽のメンバー総勢15名で圃場視察と酒米試験地の主任研究員であられる杉本琢真先生の講演を聞きに行ってまいりました。
当日まずは杉本先生による山田錦の原種・原原種・原原原種の管理についての丁寧な説明を聞かせてもらいました。兵庫県産の山田錦が優れている点にこの種の管理が徹底されていることも大きく寄与しているとのことでした。
1時間の講演の後、山田錦の父とされる渡船と山田穂を視察するためにまずは多可町に。道中山田穂の育ての親とされている山田勢三郎の頌徳碑などを見ながら中区にある圃場へと移動。
渡船はもともと雄町と同一だったそうで『船の上で名前が分からなくなった米(雄町)につけた名前が渡舟』とのことでした(杉本先生談)。渡船は山田穂と異なり粒に長さ数センチほどの芒(のぎ、ぼう)という髭の様なものが出ており、また山田穂と比べてもはっきりと背が低いが特徴的でした。
逆に山田穂の外観は非常に山田錦に近く、印象としては非常に背が高いのが特徴的。素人目にはなかなか区別が難しいと感じました。
最後に特A地区の山田錦の中でもとりわけ優れた生産地とされる『秋津』を訪問、道中様々な山田錦を見てきましたが、この地区の山田錦はひときわしっかりとした印象でした。生命力を強く感じました。
神戸 すみの酒店 担当花畑