こんにちわ。東洋美人醸造元株式会社澄川酒造場の澄川です。
先日、友人である東京丸ビルのS氏から届いたメールです。非常に興味深いメールでしたので皆様にご紹介をと。以下メール本文です。
故赤塚不二夫氏に捧げる文献からの重要と思われる論文をまとめてみました。
「バカボンのパパはあらゆる差異を迷いなく受け入れる事で固有なストーリーが生成することを破ていさせる。彼は疑問を感じることなく、すべてを彼の単純明快な欲望=目的に還元して受容する。彼の行動に迷いはない。あからさまにいえば、交わるか、食うか、死んでもらうかしか、彼の頭にはない。ゆえに出来事の固有性も生まれない。だから
バカボンのパパは
天才なのだ。がしかし、彼は
ウナギイヌとは交わりも食べも死んでもらったりもできていない。それはそもそも同じ世界に属していないからである。捕まえたと思っても、ヌルッと手からぬけおち、仮に食べたと思い込んでも消化不良のまま排泄されてしまう。通り抜けただけだから血肉にもならず自覚も残らない。交わっても異種交配だから子どもは生まれない。死んだように見えても同じ世界に生きていることすら認識できないのだから死んだことも確認できない。がしかし、その欲望が(感触や手触りといった対象を内部化できないがゆえに感受する)別のフレームの事物の輪郭が漂わせる気配をとらえてしまう。それこ
そが我々の理性を狂わせ続ける官能という幽霊の正体である。官能は生就できない性衝動であり、
ウナギイヌとは官能の化身である。」
KAWADE夢ムック文藝別冊「総特集 赤塚不二夫」という文芸紙です。その中の岡崎乾二郎という造形作家の論文「
ウナギイヌという官能について」を意訳しました。他にもかなり面白い論文やエッセイ、対談、インタビューがあるので是非読んで見てください。
以上、S氏から届いたメールでした。みなさんいかがですか?
お酒とは直接関係ありませんが・・・。